2. 第2回中南米公演記録
(2004年9月〜10月)
2.1 公演の趣旨
日本で注目されているトップアーティストとrテンアメリカ3カ国(ブラジル、アルゼンチン、キューバ)の民族音楽演奏家たちによる国境を越えた国際文化交流理念を目指した公演を行った。
2.2 公演概要
- 2.2.1 ブラジル
サンパウロ市サントアマロ文化センター小ホール(サンパウロ市市制450周年記念行事の一環 於9月25日)
- 2.2.2 アルゼンチン
ブエノスアイレス市 マルガリータ・ヒルグ劇場 (日本・アルゼンチンの経済交流促進につながる音楽を通じての文化交流 於9月30日)
- 2.2.3 キューバ
ハバナ市アマデオ・ロルダン劇場大劇場 (日本・キューバ国交樹立75周年記念行事の一環 於10月15日)
2.3 公演主催者
- 日本側:(有)国境なき大地(TSF)
- 現地側:ブラジル:TSF現地代理人(二宮法律事務所) /アルゼンチン:TSF現地代理人 (OKITA財団) /キューバ:キューバ国文化省付属機関「コンサート音楽協会(Instituto Cubano
de la Musica」
2.4 協賛
- 日本側:国際交流基金
- 現地側:ブラジル:サンパウロ市制450周年実行委員会、サントアマロ文化センター(Casa
de Cultura de Santo Amaro)/アルゼンチン:経済団体/キューバ:在キューバ日本大使館
2.5 後援スポンサー
在キューバ日本大使館/国際交流基金/JICAアルゼンチン事務所/ANAサンパウロ支社/Blue
Tree Hotel in Sao Paulo/Kempenski Hotel in Buenos
Aires/尾崎エンタープライズ社/ヤマハ・アルゼンチン現地法人/キューバ・コンサート音楽協会/人力舎/TOYOTAアルゼンチン支社/システム科学コンサルタンツ株式会社(SSC)
2.6 公演の内容
- 2.6.1 曲目
全曲をピアニスト川上ミネが作曲・アレンジ・指揮し、その国の文化と民族による伝統音楽を考慮したオリジナル曲を演奏する。また、日本や公演国において馴染みの深い曲をアレンジした。
- 2.6.2 ブラジル公演出演者
川上ミネ(ピアノ)、沖仁(ギター)、ブラジル:サンパウロの民俗音楽の若手演奏家 Christian
Galante / Gino Seracopi(パーカッション)Jorge Muller Veiga(サックス)
- 2.6.3 アルゼンチン公演出演者
川上ミネ(ピアノ)、沖仁(ギター)、現代のアルゼンチン・タンゴ第1人者ネストール・マルコニー(バンドネオン)、Facundo Ordonez(コントラバス)Pablo Engel/Roman Giudice(パーカッション)
- 2.6.4 キューバ公演出演者
川上ミネ(ピアノ)、世界最高のジャズピアニストであるチュチョ・バルデスとそのグループであるイラケレ、世界的なジャズ・サックス奏者であるセザールロペス(Cesar Lopez)とそのグループ
チューチョ・バルデスと
真剣なリハーサルの合間の和やかな一コマ

サックスのセザール・ロペスと
お世話になったミュージシャンを海苔巻きでおもてなし。
お箸はムズカシイ・・・?
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2.7 公演記録
(プロデューサーの日記より)
プログラムは、Fantasta、Variacao de
una sonate de Mozart, Morizo to Kikkoro、Buleria, Como si Fuera una Cancion、 Sax/Fluta、Sao Paulo、Umi
公演開催場所のサント・アマロ文化センターは100年ほど前にサンパウ市場の中心にあった建物を改造し、文化行事を行う小ホールとして使われている。出演は皆30代の若手演奏家達、公演を面白く楽しく盛り上げていく力を持った人たちだった。コミカルなパーカッションの掛け合いや動物の鳴き声などを取り込み、ジャングルの中にいるような演出。公演を聴きに来てくれた多くは白人系・黒人系の年配者達だった。
出演者は彼らの笑顔に触発されて楽しみながら演奏。心の奥底からゆっくりと滲みだしてくる粘りのある演奏で、ポルトガルとアフリカの伝統音楽が混ざりあった音色であった。パーカッション奏者達は仁のフラメンコギターに合わせ、サンバ式スタイルでパルマによるリズムを刻んでいた。ミネのピアノが一段とパワーアップし、さらに自然界の音色をかもし出す美しい表現形式が冴えていた。スタンデイング・オベーション、拍手の渦へと盛り上がっていった。敬意と信頼と喜びを分かち合い、若い演奏者たちも年配の聴衆たちも心を解放しきったライブだった。ブラジルとの文化交流の扉が開かれた感じだった。
サンパウロと違い、幹線道路も路幅は広く、建物も街の空間もゆったりしている。ヤマハのオフィスでリハーサル。プロデューサーは出発前の激務で体調を崩してしまったが、現地の受入体制が万全であり、ミュージシャン達に全て任せられる状況であった。
アルゼンチンNo.1のバンドネオン奏者ネストール・マルコニーを迎えての公演。

川上の卓越したトークとピアノ、ギターなどで聴衆の呼吸が徐々に熱気を帯びてくる。笑い有り、感動有り、そして、ネストール・マルコニーが登場し、会場はその温かく包み込むような音色に酔った。パーカッション、コントラバスなどが徐々に加わり、彼らの若いエネルギーと、川上の力強いピアノ、沖の切れの良いギター、そして、マルコニーの豊かで夢を誘うような音色が一体となり、公演を締めくくった。スタンデイング・オベーション。アンコールの渦。やっと春を迎え紳士淑女が足早に歩く北欧風の街ブエノスの夜は感動と喜びに包まれた。
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キューバ最高峰の劇場アマデオ・ロルダン劇場.。
900席全席完売、通路も完全に埋まり、会場は凄い熱気。
最初にチューチョがピアノを一曲弾いた後、「私が音楽家として、そして人間として敬意を払っているピアニストを紹介します」と言って、川上を舞台に迎える。
ピアノソロ・トークを入れて徐々にメンバーを増やし、最後にチューチョと2台のピアノで演奏したが、最後の音を弾き終わると、チューチョは「素晴らしかった」と舞台で思い切り川上を抱きしめた。会場は総立ち、拍手とブラボーの嵐だった。
国営テレビは中継車を出し、演奏会終了後には国営テレビのインタビュー、グランマ(キューバの有力誌)、読売新聞などからも取材あり。キューバ音楽協会の幹部や在キューバ日本大使岩田氏御夫妻も駆けつけられ、キューバ風に抱きしめ祝福してくれた。大使館の組織力、劇場のスタッフのバックアップ体制は素晴らしく、多くの人が「今年のアマデオロルダン劇場で最も心に残る公演」と評してくれた。

チューチョ、キューバの素晴らしいミュージシャン、
そして素晴らしい観客との出会い
忘れられないコンサートとなった
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